アレンジは難しい

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 昔と今じゃ娯楽としての将棋は地位が下がってしまった。戦後の娯楽不足で国民に広がった将棋であるが、経済発展とともに種類が増えた「遊び」にそのシェアを奪われ今では虫の息である。古典的な遊びはことごとく同じ運命を背負っているようだ。カルタ、独楽回し、凧揚げ、剣玉、ベーゴマ等々最近外で遊んでいる子供を見かけることは少ない。

 しかし。現在はそれらがアレンジされて再びブレイクしているのある。カルタはカードバトルへ、ベーゴマはベイブードへ、バトンなんてのもカスタマイズ機能を持たせたことでヒットしている。囲碁は漫画、アニメ、コンピューターゲームといったメディアミックス(死語?)でシェアをどんどん回復させている。このように目先を変えることによって将棋の普及を考えるのもありでしょう。

 例えばベイブレードのようにルールを変えず、遊ぶ道具をいじる。駒、将棋盤ともクリスタル仕様。駒音も涼やかだ。ホテルのバーにそっと置いておく。グラスを傾けながら男女が将棋に興じる……ありえそうにないな。あるいは液晶画面に将棋盤を表示させ、指で駒の画像に触れることで操作できる将棋盤。マウスで対局するインターネット対局よりは現実の対局に近くなる……コストに見合わないですね。漢字を廃止して、動ける方向を刻印した駒を作る……これはもうあるはずですが、実物を目にしたことがありません。普及しているとはとても思えない。

 カードバトルのようにルールさえ変えてしまうのであれば、駒を増減させるとか中将棋を復活させるとか。しかしこれだと現在の将棋が今にもまして陽の目を見なくなってしまうのかも。むー。簡単にはアレンジできないある程度完成されたゲームなのかしら、将棋って。


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初版公開:2002年8月3日 最終更新日:2002年8月10日
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