去年(2001年)から自戦記職人の日焼けイヌーピーさんに誘われてメール将棋なるものを楽しんでおります。これは昔からある郵便将棋をメールで実現したものです。郵便将棋、といっても今の若人にはほとんど馴染みがないかもしれないですね。
昔、通信手段が貧弱だったころ(今だって貧弱ですが)、周りに将棋を指す人がいない将棋好きは、全国に相手を求めたわけです。ただしあまりに遠いと会って指すにはコストがかかりすぎます。そこで手紙で指し手を交換し、将棋を指すという方法を考えたわけです。これだって一局あたり 100 手前後かかるわけだから 100 通分のハガキ代がかかったわけですけれどもね。こんなふうに将棋を楽しむ手段が通信環境の改善により、メールを使って同様の試みが行われているのです。これだと送信したらすぐに相手に届くので、指し手が待ちどうしい、なんていう気分も減少したんじゃなかな。
メール将棋の特徴は一局を終えるのに時間がかかるということです。一手に一日かかるとするとだいたい三ヶ月ちょっとかかります。ですから短気な人には向いていないかもしれませんね。将棋倶楽部24で早指しがデフォルトの人には特にそうでしょう。忙しない世の中、まったりした雰囲気で将棋を楽しめる余裕ぐらい持てないとね。