自戦記の書き方


 きよきよ組長が早く「自戦記の書き方」を書いてくれないから、先に書いちゃおうと思いまして(笑)。先ほど自戦記職人組合に新人さんも入られたことですから、新人歓迎という意味も込めてみました(ほんまか?)。今回は自戦記の書き方について、ちょっと一言、よろしいかしら(デヴィ風)。

自戦記の内容について

 はっきりいって、書き方なんざねえー、と思います。思いのまま、着手に沿って思いをぶつけることができたなら、それは立派な自戦記になることでしょう。よほど言葉足らずでなければ思いは伝わります。っていうか、棋譜がすでに物語っているので言葉が足りなくても伝わったりするものです。ですからまずは、棋譜を Web にアップすることから始めましょう。

 しかし見てもらうためには、ある程度サービスが必要です。棋譜だけをアップしてもやっぱし芸がないし誰でもできるからね。付加価値をつけて、みんなに楽しんでもらおう! 以下3つの点を心がけて自戦記を書くようにすれば、楽しく為になるものが書けると思うよ。

  1. 指し手についての変化手順
  2. 着手するときの精神状態
  3. 将棋を指すときの状況や環境

 1. の変化手順は、自分が指さなかった仮想手順を書いておくことで読み手の疑問を(少しだけ)解消できたりする仕掛けです。読み手が「なんでこんな手指したんだろう?」と思うことは常にありますから書いておきましょうね。特に局を決定づける指し手周辺は、細かく書いておくことをお勧めします。自分も勉強になりますし。

 2. 着手の精神状態、これはかなり重要な要素です。僕の自戦記なんて、ほとんどこればっかり(笑)。「しまった!」とかね。形勢判断を書くことも入る・・・かなあ。ある局面について悲観していた、なんていうのは指し手の個性が出るところですから書いておきたいものです。読んでる人も「ああ、そうなんだ〜」っていろいろ思いますからね。

 3. はまあ、この指している将棋がいったい、どんな状況下で指されたのかってこと。大会? レーティング? 近くの道場? 大会は何の大会? とか。これを書いておくとぐっと身近に感じられて好印象です。

Web に自戦記を載せる方法

 自戦記は書けたとして、実際 Web に載せてみようじゃないか。え。難しいって? ……実はねえ、結構めんどくさいんだよ。ああ、言っちゃった。

 とりあえず Web に載せる方法を書いておくね。以下3つの方法が(僕の中では)メジャーだ。

  1. 棋譜表示アプレット
  2. gif/jpeg等の利用
  3. テキストの利用

 1. の棋譜表示アプレットは一番メジャーだし、盤面を動的に見ながら自戦記を読めるので今のところ一番最適な表現手段だと思う。分かりやすさ☆☆☆。でも JAVA/JAVA アプレットが利用できるブラウザーがないと見ることができない、アプレット用にデータを作る必要がある(面倒!)のがマイナスだ。

 参考 HP :

  1. きよきよのしょうぎばん
  2. classicblue HP
  3. 超大胆!マドのしょうぎ

 2.の gif/jpeg 等の利用、というのは盤面を gif/jpeg 等の画像ファイルを用意して自戦記を書く方法であります。棋譜表示アプレットが出る前はこれが一番メジャーな方法だったのでしょうね。画面が見られるので解りやすい表現方法です。 JAVA 不要なので少し古いブラウザも OK ! が、これも画像ファイルを準備するのが大変なんすよ! 以前僕は、柿木さんのツール( Win 版)を使って盤面画像をビットマップ形式でコピーし、画像ツール(フォトショップとか)で適度な大きさに加工しなきゃなんなかった。これで半日はつぶれます(泣)。

 参考 HP :apolloの将棋のページ

 3. テキストの利用。これは盤面をテキストで表現して自戦記を書くというもの。昔のブラウザ、テキストブラウザでも参照できる。けど、ワカリズラインジャー! というわけで自戦記に使うのは、あんましお勧めしません。

 参考図:

後手:sさん             後手:sさん
後手の持駒:歩二           後手の持駒:飛 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1       9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+    +---------------------------+
| ・ ・ ・v金 ・v金v銀v桂v香|一   | ・ ・ ・v金 ・v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・|二   | ・ ・ ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・|二
| 馬 ・ ・ ・v歩v歩 ・v歩 ・|三   | 馬 ・ ・ ・v歩v歩 ・v歩 ・|三
|v歩v飛v歩 ・v銀 ・v歩 ・v歩|四   |v歩v飛v歩 ・v銀 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・|五   | ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・v歩 歩 飛 ・ 銀 ・ ・ 歩|六   | ・v歩 歩v馬 ・ 銀 ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七   | 歩 歩 ・ ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七
| ・v角 ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八   | ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 ・ 桂 香|九   | 香 桂 ・ 金 ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+    +---------------------------+
先手:double crown          先手:double crown
先手の持駒:香 歩          先手の持駒:香 歩 
手数=43  ▲9三馬  まで       手数=44  △6六角成  まで
第1図                第2図

 なんだか愚痴っぽくなってしまいましたが、次週、「自戦記の書き方:実践編」で僕の苦労をどばっと公開しちゃうぞ。


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初版公開:2001年02月17日 最終更新:2002年11月17日
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