ルールを公開しない人達の思惑


 少しでも相手に理解してもらおうと思ったら、相手にわかるように丁寧に、包み隠さず説明するべきだと思うんですよ。これは人間社会を営んでいく基本中の基本なんです。さて、翻って日本将棋連盟のサイトを見て下さいな。将棋のルールについて、「他にも「行き所のないところに駒を打つ」「連続王手の千日手」などの反則もございますが、初心者の実戦では生じることが少ないので、ここでは省略させていただきます。」などという実に見当はずれな御託を並べておるんですよ。つまり、将棋のルールを省略して紹介している。ルールを完全に説明しないなんて、そんな競技、どこの世界にありますか!ルールというのは、プレイヤーが戦術を組み立てる上で基本となるものです。それが完全じゃないと集中できるわけないじゃないですか。勝敗のルールが不明じゃ一体何を目標に戦えばよいというのでしょう。千日手や持将棋という事態に際して、次ぎの手を決める指針が明示されていないのはフェアじゃないと思う。

 というか、きちんと書けばいいじゃん。めったに出ないかもしれないけれど、出るかもしれないんだからさあ。その場になったらどうするか考えるんじゃなくてさ、最初からわかっていることは全部公開して下さいよ。

 第一、そんな内容を掲載するのに対した労力じゃないでしょうが。ちゃっちゃっと書けば数分で終わるものでしょうが。どうしてこんな当たり前のことができないの?

 …ちょっと聞いていいかな。もしかして、ルールを知りたかったら金を出せ、というのではあるまいね。このページに「もっと詳しいルール、さらに基本的な指し方を学びたい方のために、初心者向けの書籍が出版されております。」とありますが。そこまで落ちぶれているとは…。目先のお金に追われて多くのファンを失っていることがどうして理解できないの?

 ちなみに。名人戦で出現した、千日手(?)の扱いはどうなったのでしょうか。あの変則的な手待ちを現行ルールはどう裁くのでしょうか。捌けないから問題になったわけですが、その対策はどうなり、どのようにルール化されたのか。詳細はもずさんのページ千日手考 付記参照下さい。

 あ、そうか。こんなに腹が立つのは連盟に期待しちゃっていたからか。私も相当愚かですねえ。最初から期待しなきゃいい話ですものね。わーん、早く気づけば良かった。


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初版公開:2003年10月11日 最終更新:2003年10月18日
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