女流棋士の行く末

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 いつまで「刺身のつま」でいるつもりなのか、ということなんですが。女流棋士も一人立ちしないといけないんじゃないかなあ。男性棋士と対等に闘える日はいつくるのか。これは日本将棋連盟も考えないといけない問題ですよね。将棋界の発展とも密接に関係している話ですし。

 将棋に活力を増やすのはファンを増やすのが一番でしょう。その手段のひとつとして女流棋士の存在があります。でも正直言って女流棋士の存在価値は現在「華を添える」程度でしょう。将棋イベントではメインの対局の前座としてアマチュア棋士VS女流棋士対局がよく行われています。これなんて女流棋士の立場や価値がはーっきり現れていますよね。つまり(1)メインを張ることができない(2)アマチュア棋士程度のレベルである、というように読めるわけです。この状態はずーっと長い間変わっていません(たぶん)。将棋番組でも、聞き手のみに終始して解説をまかされたりすることがないし、講座だって持ったこともない(たぶん)。これはつまるところ、男性棋士に拮抗する棋力がないからです。そのため雑用を任されている、といっても過言ではありません(過言かもしれません)。いやー、メインを張るには実績や、実力がないといけないね、ということですね。それと、伝統(?)というか、女はそんなふうに華を添える程度でよい、しゃしゃりでてくるもんじゃない、という空気が将棋界にあるのかもしれません(詳しくは知りませんけど)。しかしそれじゃあ、同姓があこがれる職業にはならないでしょう。

 女流棋士の実力を挙げる手段のひとつとして、層を厚くする、というものがあります。たくさん人がいれば切磋琢磨も大きいのでお互い成長がはかれる、という理屈ですね。でも、同姓があこがれる職業でないのなら、女流棋士希望者は増えないし、となると将来先細りは必然。今、女流棋士って魅力的な職業なんでしょうか? 魅力的に見えるようにしないとヤバイんじゃないですかね。収入面や社会地位、活躍できる場所(棋戦)の整備等々、考えないといけない課題は山盛りです。

 希望者が増えれば制度も改善しなくてはなりません。女性にやさしい環境作りは特に急務でしょう。棋力向上には男性棋士との交流も大事なことです。現在数名奨励会で善戦している女流棋士もいるようですが、なかなか厳しいようです。まわりは男性ばかりでしょうからやりずらいでしょうね。こういう環境の影響は大きいと思いますよ。将棋はメンタル面が非常に大きいゲームですからね。すぐには変わらないでしょうが、そういう細かい配慮は考えるべきです。

 一方、女流棋士も、もっと闘志を燃やしてほしい。アマチュア棋士に負けているようじゃねぇ。また、本業以外のことに熱中しているばかりではいつまでたっても強くなれないでしょう。「羽生五冠を倒す」ぐらいの意気込みがなきゃいけないと思います。……と書いていたらこんな記事を発見しました。

 原宿将棋通り

 いや、まあ、その。どんどん本筋から遠くなって行くなあ、と嘆息。


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初版公開:2001年04月07日 最終更新日:2001年04月14日
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