新聞欄っぽく(第3譜)

三段▲ダブルクラウン(double crown)
四級△ひょい(hyoiworld)
秋の自戦記王決定戦2003初戦
2003年10月19日10:00〜


第3譜

42手目
▲同 歩 △同 金 ▲3一馬 △2六歩打(第5図)

 張っぱり込むだけ引っ張り込み、敵陣を分断する。当然ながら先手はそのように対応しようと決めていた。▲同歩△同金に▲3一馬と再度進入し、敵の攻撃の主力である飛車にプレッシャーを与える。△27歩▲同飛△2六金と先手をとって攻めてこられても、金が先頭なので怖くない。普通に▲2八飛と引いておいて次に△2七金ならどこ吹く風の▲7八飛。後手は飛車先が重いので、どうやっても金を犠牲に飛車進入となるが、これは駒得がものをいう展開だ。逆に7八飛の形が相手玉頭を狙っているし。というわけで後手は△2六歩と一旦力を貯める。着実な攻めだが、この形は攻めが遅い。先手はここから駒得を図るべく敵陣に細工してゆく。


52手目
▲3二馬  △2四飛  ▲2二歩打 △3六歩
▲2一歩成 △4四角打 ▲4三馬  △3五金
▲3六歩  △3四金 (第6図)

 れれれ、おかしなことになってきたぞ。一旦飛車を追ってから、▲2二歩は△同飛車なら▲同馬△同銀▲4一飛で指しやすいし、△同銀なら▲2一馬と桂得だしニヒヒと思っていたら、放置で△3六歩と突いてきた。ん? ここはあっさり桂得して指しやすいじゃないかしら。桂がいなくなったので3三の銀が浮くのが痛いはずなのだが。と思ったら△4四角といかにも味の良い手を放ってきた。遠く私の玉を狙うニクイ奴。ここで▲3六歩と手を戻したのはどうだったのだろうか。△同金とはしづらいと思って指したのだが。▲2五歩が見えているからね。このとき引くわけにはいかないから△1四飛と我慢するしかないが後の△2七歩成を楽しみする、といった指し方のほうがよかったみたいだ。手の流れから行っても、折角金を敵陣に送り込んだ手前、そう指すのがいわゆる、筋というものかなと。だからさっきの▲3六歩は変だったわけだ。逆に△3七歩成と取ってもらったら▲同桂が金当たり。そこで△3六金なら▲4五桂とどんどん活用できたわけだし。読みが甘かったっすね。▲3六歩では▲1一ト金と香車を補充し、敵玉頭を狙うのが本筋でした。


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初版公開:2003年11月8日 最終更新2003年11月9日