HOME > 将棋戯言 >
意見が表に出てきた |
サイト検索 |
プロ棋士が運営するHPやブログがいつのまにやら増えてまいりまして。近頃話題の瀬川問題(アマ→プロへの別ルートを作れ運動)も一つの契機となり、ポジショントークする奴や本音を言ったり、おもねったりまあ、いろいろあっておもろい。既存のメディアである将棋世界や週刊将棋などでも、その傾向が見える。
情報発信者は若手、女流、反体制、爪弾きといった、情報メディアを握れず(っつても将棋世界とかですが(笑))いいたいことがいえなかった、いってみれば将棋界の底辺の方々ですわね。その人達がぼそぼそと言い出した。
将棋界の空気がほんの少しだけど変わりかけているようだ。
大平のブログはちょっとアレだけどな。アイドルおたくかよ! いや、否定はしない、つーか、私としてはいけるところまで行って欲しい。だっておもろいやん、アイドルおたく宣言している棋士がタイトル戦とかでたら。ZONEが応援に来てくれるかもよ、つーか、まもなく解散だそうですが。
……失礼。
なんといっても一番大きいのは渡辺竜王のブログ。日常を淡々とほぼ毎日書き綴っているこの凄さ。えらい、あんた偉いよ。棋界のトップが自ら広報活動をしているのですよ。将棋界の美しい伝統である『ボランティア』でね。
そんな渡辺竜王は棋界に対する考え方も非常にシャープ、というか棋界を客観視したら普通に出るであろうことを、将棋世界2005年4号盤上のトリビアで語っている。瀬川問題について、
「フリークラスは無理でしょう。やはり奨励会の問題が大きい。そこさえクリアできればいいとは思うのですが、これは大改革ですからいま連盟を動かす人たちがそこまでやるとは思えません。本当は奨励会の制度も見直すべきだと思うんです。いまのシステムはスターを出すためだけのものですからね。でも、現実にはファンの目にふれず埋もれていく棋譜がたくさんある。強いプロばかりがプロではないんです。プロとは何かをもう一度、根本的に問い直すべきでしょう。不思議なことに話題にもなりませんけれど。もうひとつ不思議といえば、なぜ将棋連盟は棋士が運営しているんでしょう。将棋が強いだけの人間に運営のことなんてわかるわけないのに。瀬川さんのような外の世界を知る人が必要だと思うんですが」
嗚呼、ようやくまともなことが言える棋士が現れたか(泣)。感慨深いです。トップに弱い将棋連盟ですから、当然、それなりの回答なり態度を示すのでしょうな。5月の連盟総会が楽しみだよ。
週刊将棋では隔週かなんかで若手棋士へのインタビュー記事を載せていて、これも結構いい感じよ。2005年3月23日号号の橋本はなんかかっこいいよお前って感じ。
「尊敬できる先輩はいるが、尊敬できる棋士はいない」
おおお。いいねいいね。
「最善手ばかりが将棋じゃない。ファンの方がいてスポンサーがいてお金をもらって対局しているんだから、魅せるモノがないと。最近のタイトル戦はつまらない。もっと人間同士の戦いが見たい」
よっしゃよっしゃ。わかってるじゃん!
「もし自分がタイトル戦に出るとしたらバラエティに富んだ衣装で臨むつもり。1棋戦だけでも全局公開対局にして、応援団がいてもいいと思う。谷川頑張れとか、羽生負けるなとかファンが旗を持ってね。お客さんと一体になって盛り上がった方がやる方も見る方も楽しいでしょう。あまりにも古いスタイルのままいくのに疑問を感じている」
ハッシー最高。とりあえず、NHK杯戦への永久シード権を加藤一二三と共に与えたい気分だ。スタイリストもつけてやるから、最高のパフォーマンスを頼むぜ、このヤロウ。
私生活が出鱈目ともっぱらの評判である山崎といった割とアウトロー系の棋士の活躍を期待したい。おもしろくなき世をおもしろくしてくれよな。