将棋の歴史を調べようとすると、やっぱし昔の将棋雑誌や単行本が必要なんだけど、これがなかなか手に入らない。一般の書店には入門書か、エッセイのたぐいしか並べていないしね。出版社に在庫なんかあるわきゃないので、古本屋を回るしか手はない。
そもそもどんな本があるのかさえ、よくわからない。古書店を回ってはじめて「こんな本、あったのか」と思うことが多い。日本将棋大系という歴代名人の歴史書(?)があることを知ったし、入門書が死ぬほど出ているのも知ったし、将棋ジャーナルなる雑誌があったのも知ったりした。とはいえ、自分で回るには限度があるし、欲しい本があるなんてことはめったにない。専門の古書店(アカシヤ書店)もあるけれど、東京近郊に住んでいない人には利用できない(通販があるのかな。よく知らない)。そんな人はまず、ネットを使ってどんな本があるか調べて見よう。
まずは数あるオンライン書店ならどれでもよいと思うけど、そこのサイトを開いて見よう(僕はいつもbk1を利用しています)。そこの検索窓で「将棋」なんぞを打ち込んでリターン。以下にずらずら検索結果が出てくるでしょう? そのリストを参照すれば、現在出版されている将棋本がある程度わかると思います。必要とあらば、ファイルとして保存しておきましょう。そこから自分の要求を満たすような本を探せば大体見つかります。あとは、著者名で検索すると、確実に欲しい本が見つかるでしょう。「青野照市」とか「先崎学」とかでチャレンジしてみましょう。
上記の手段で検索すると、だいたい入手可能でしょうから、注文すれば事足ります。次に、絶版本や数少ない本を捜す場合はどうすればよいでしょうか。古本屋を巡る前に、ネット古書店である龍三堂 古本と将棋と競馬を見てみましょう。そこに将棋古書目録がありますね。これを参考にしてはいかがかな。注文できるし、なによりこのリストは資料価値が高いんだよね(僕だけかな、こんなこと思っているのは)。結構、いろんな本あることに驚きませんか? うーん深いぜ。
と、これぐらい軽く調べてみてほしい本がなかったら、古書店巡りをするしかないですな。是非頑張ってみて下さい。そうそう、最近の僕の掘り出し物といえば、林葉直子「ひとりぼっちの対局 だから青春」(ノラブックス)ですね。1983年に出版された本で、15歳に書いたエッセイです。いかにも少女チックで現在の状況を思うと、時の流れを感じざるを得ませんが(笑)、内弟子の話が描いてあったり、当時の女流の扱われ方など、なかなか重要な証言が目白押しです。お勧めはあまりしませんが、見つけたら手に取ってみるのも一興かもしれませんね。