新聞欄っぽく(第6譜)

三段▲ダブルクラウン(double crown)
四級△ひょい(hyoiworld)
秋の自戦記王決定戦2003初戦
2003年10月19日10:00〜


第6譜

61手目
▲6一角打(第11図)

 最も指していけないのはいきなり▲8三桂成とか▲8三香車といってばらしてしまうことである。相手玉への手掛かりがなくなるので、早く寄せがなく反撃を受けてしまう。流石に本局では形勢が離れすぎているため、逆転の可能性は少ないと思うが、好んで飛び込むものではない。当然正解は▲6五角。カッコよい決め手である。△同銀でも放置しても▲8三桂成で詰み。△7五銀と桂を取るなら▲8三角成以下詰みである。紛れもない必至である。しかし私はそう指せなかったのである。何故か。前述したが、△5三銀と上がって左辺に逃げられると思ったからである。しかしこの局面、4四に角がいなくなっているので、△5三銀は成立しないの、▲同馬でよいのですよ。思い込みとは恐ろしいね。だから上から打てなかったのです。上が駄目なら下からいくか、と▲6一角と打ち込み、△同金とさせてから8三で清算、最後に▲6一馬として、王手銀取りが実現。以下、なんとか寄せることが出来て勝利を得ることができました。それにしてもこの終盤のヨレ具合は一体なんなのでしょうか。


73手目
△同 金  ▲8三桂成 △同 銀  ▲同 香成
△同 玉  ▲6一馬  △7二香打 ▲6二馬
△4四角打 ▲同 馬  △同 金  ▲7一角打 まで
(第12図)

 高いレベルの将棋を目指しているつもりなのですが、本譜のような重要局面でのポカとか読みぬけが多いんですよね。近頃早指しばかりで、きっちり読みきる将棋を指せていないという副作用なのかもしれません。本局、たまたま私に幸いしましたが、逆転をされてもおかしくない将棋でした。観戦していただいた皆様ありがとうございました。そして対局者であるひょいさん、ありがとうございました。(蔵雲)



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初版公開:2003年11月11日 最終更新2004年1月3日