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冒険者山口プリン伝説

メルマガからの抜粋です。

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数々の困難を克服し、飽くことのない生来の冒険者「山口プリン」。その偉業に敬意を表し、ここにその伝説を残すものである。彼のさらなる冒険譚はぷりん部屋でも読める。(〜2002年12月分)

※番号と掲載時期が逆になっているので、時系列に読みたい場合は一番最後から遡るように読んでくだされ。

  1. ヒーローゲームブック
  2. 昔の航海の思い出
  3. 店主を探せ!
  4. このゲームブック探してます
  5. ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)その3
  6. ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)その2
  7. ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)
  8. モンスターグルメベスト3
  9. わけがわからないベスト5
  10. 人食いライオンを撃て!(大都社)
  11. 食事どき
  12. カルトクイズ(回答)
  13. カルトクイズ
  14. 初心者向きのゲームブック
  15. 私はなぜ、復刊ドットコムに、「展覧会の絵」を申請したか?
  16. 怪談学園プレイレポート2
  17. 怪談学園プレイレポート
  18. 変り種ゲ−ムブックの思い出 「手軽にできる絶体絶命」
  19. 林友彦作品の思い出(2)
  20. 林友彦作品の思い出(1)
  21. ゴールデン・ドラゴン・ファンタジーの思い出
○ヒーローゲームブック

今週のテーマは、サイボークを倒せ!ですか。
典型的なアメリカンヒーロー気分に浸れる名作ですよね〜。
しかし今回取り上げるのは、ジャパニーズヒーロー気分に浸れるゲームブックです。

そのタイトルもズバリ!

「宇宙刑事シャイダー〜挑戦者時空を越えて〜」勁文社刊、塩田信之著

です。
ゲームブック世代の人なら宇宙刑事シリーズは、知っているのじゃないでしょうか。

さあ、あなたもあの名曲“不思議ソング”を歌ってみましょう。

フッシギシギ、マッカフシギ、ルーワー。不思議ぎらいは、なきむしこむし。ワル
ルー。シギシギッ、ルーワッ。

思い出しましたか?帝王クビライ率いる悪の組織フーマの陰謀を、銀河連邦警察に所
属する宇宙刑事シャイダーと(ミニスカヒロインの)アニーの活躍を!
ま、そんなわけでゲームブックの話に戻りますが、主人公はもちろんシャイダーこと
沢村大です。
ゲーム開始早々、ギャバンやシャリバンとも戦ったという怪物“オメガ”が襲い掛か
ります。
こっちも焼結(変身)して応戦。激しいバトルの末にやっとオメガを退けると、今度
はフーマの女忍者隊“ギャル軍団”やら、今まで戦ってきた不思議獣たちがオールス
ターばりに次々と登場すると言う内容です。
感想はうーん、ちょっとイマイチかな・・・。最初から最後まで戦闘シーンばかりと
言う印象でしたし。
この手の特撮ヒーローものは、悪の組織が巧みに人間界に潜入して、災いを起こす前
半部分もセットでないと面白くないのにね。新しい不思議獣を作り出して、オリジナ
ルストーリーにすべきでしたよ、絶対。
ゲームブックなら、バットエンドでフーマの陰謀(幼稚園児を誘拐したり、日本語を
忘れさせる為に子どもに珍獣語なるものを教えたり、オリンピック選手に不正を勧め
たり、復讐に燃えるイジメられっ子に超能力を与えたり、反社会的な歌を大ヒットさ
せ東京中の若者を“尾崎豊”と化すこと)が成功して世界征服が果たされるシーンも
見ることができると期待していたのに!

注:山口プリンはアニメや特撮番組には詳しくないので、間違いがあっても肝要な心
で許してあげましょう。
   
○昔の航海の思い出

私は、ゲームブックに添付されているアドベンチャーシートを使わずノートを使用し
ています。
それで先日、中学のころに使用したと見られるゲームブックノートが出てきました。

ちょっと見てみると「海賊船バンジー号」の攻略に苦心惨澹したらしき書き込みを発
見。

1回目の冒険。収穫は金貨250枚。戦力値が0になっているので集団戦闘で負けたらし
い。
2回目の冒険。収穫は金貨68枚。あまり書き込みがなく、ゲームを開始してすぐに死
亡したらしい。
3回目の冒険。収穫は金貨220枚。体力値も戦力値も減ってないので、不慮の原因で死
亡したらしい。
・
・
・
17回目の冒険。収穫は金貨320枚。所有アイテムが多いのでだいぶ進めたようだが、
結局集団戦闘で負けたらしい。

ここでノートが終わっていました。
結局次のノートに移って30回目くらいの挑戦で、やっとクリアしていたようです。
うーむ。自分がヘタなのか、「海賊船バンジー号」自体が難しかったのか・・・。
まあこの作品ってクリアを目指すと言うより、非道な海賊として好き放題な冒険がで
きるという部分が面白いと思っているので、私のお気に入りのゲームブックには違い
ありません。
   
○店主を探せ!

1. この日、あなたは久しぶりにゲーマニ亭にやってきました。
しかし店内にはひとけがなく、薄汚れています。まるで開店休業状態のようなありさ
まです。
それにしても店主は何処へ行ったのでしょうか。(5へ)

2.「誰もきてくれない。誰もきてくれないんだ・・・・・・」(13へ)

3. 扉を叩きましたが「ああ、お客の幻聴まで聞こえてきた」などと、ぶつぶつ言
う声が聞こえるだけです。
いっそ剣で扉を壊してみましょうか(9へ)。そうでなければ階段を下りましょう
(5へ)。

4.こらっ、おひねりを盗んだらばちがあたりますよ。ああ、いじっていた金庫があ
なたに向って倒れかかってきました。
“あっ”という間もなく下敷きです。(14へ)

5. ぐるりと酒場を見回すと、カウンターと(10へ)。客席(11)がありま
す。
あとは2階へあがる階段(13へ)でしょうか。あきらめて外へ出ることもできます
(14へ)。

6.金庫はとても大きなもので「eBANKでおひねり」と文字が刻んでいます。
ネット上で投げ銭ができるシステムのようです。
金庫を持ち出すなら(4へ)。そうでないなら(10へ)。

7.書置きには「14へ旅立ちます。探さないで下さい。店主」と書いています。
どうやら店主はブレナンファンだったようです。(10へ)

8.ぶはっ。ワインは酸化して酢になっていました。
すっかり体が柔らかくなったところで(5へ)。

9.ドンドン!バリバリィ!扉に小さな穴があきました。そこからぶつぶつ言ってい
る店主の背中が見えます。
あなたが穴を潜り抜けようとすると、しまった。体が挟まってしまいました。
酢を飲んで体が柔らかくなっているなら部屋の中に入れます(12へ)。
飲んでなければこのまま他の人がやってくるまであなたもぶつぶつ言いながら(14
へ)。

10.カウンターには書置きが残されています。グラスや酒はちゃんとあり、閉店し
たわけではないようです。
他には奥にひっそりとある金庫が気になります。
他を捜索するなら(5へ)。書置きを見るなら(7へ)。金庫を開けるなら(6
へ)。

11.客席のテーブルにもうっすらと埃が貯まっています。そっとなでると文字も書
けそうです。
客席には飲みかけのワインがおいてありました。店主がやけ酒でも飲んでいたので
しょうか。
ワインを味見してみますか(8へ)。そうでなければ(5へ)。

12. 店主はあなたの顔を見て大変喜んでくれました。
「ああ、嬉しいねぇ。やっぱりお客様あってのゲーマニ亭だよ」
どうやらこれでゲーマニ亭も存続できるようです。めでたしめでたし。

13.階段を登ると扉に突き当りました。中から店主のぶつぶつ言う声が聞こえま
す。
聞き耳を立てるなら(2へ)。扉を叩くなら(3へ)。階段を下りるなら(5へ)。

14.残念。あなたはここでゲームオーバーです。またのお越しをお待ちしておりま
す。
   
○このゲームブック探してます

今月のテーマはお気に入りゲームブックと言うことですが、双葉文庫のペパーミント
ゲームブックが最近のお気に入りです。少女小説+ゲームブックという異色の組み合
わせが、だんだん私のツボにはまってきました。

1年前はまるで興味のないレーベルだったのですが、これも私がゲームブックマニア
の道へ足を突っ込みはじめた証しかもしれません。まだコレクター精神までは生まれ
てないのが幸いですが。

そんなわけで、

・彼のハートにおまじない
・Mr.アイドルに首ったけ CHIGUHAGU探偵団
・タロット幻想曲 運命の指輪を探せ!
・花色マジカルオペレッタ 魔法のピアスにお願い!
・死神くんは恋のジャマ
・トラブルくらぶ事件ファイル2 放課後のキス泥棒

の6冊を探しています。

もし持っていたら、私のゲームブックと交換しませんか?

提供用のゲームブックは、ぐらんぢさんの情報交換掲示板に書いています。(ゲーマ
ニのリンク集からたどり着けますよ)

そんなわけで興味を持った方、連絡待ってま〜す。
   
○ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)その3

先々週からひっぱったウィザードリィ?の冒険談も今回で最後です。



最下層に到着した冒険者一行。さすがに強そうなモンスターが続いて登場します。こ
こからは、パーティから2人目のリタイア発生とか、謎の騎士との再会などイベント
も多いのですが、ネタバレになるので書くのはパスです。

それにしても今までの階で、手裏剣などいくつかのアイテムを取りこぼしたようです
。その分サイコロ運がないとクリアできないシーンがあるのがつらいです。それに加
えてバンパイヤロードにやられたレベルドレイン攻撃が痛い。最強のレベル6から、
一気にレベル4まで落ちます。これが響いて、ダバルプスとの最終戦に負けてしまっ
たのです。惜しい!

最初からは辛いので最下層の入り口から再スタートしますが、なかなか勝てません。
そして4度目の挑戦。ついに主人公の呪文で弱ったダバルプスを斬りつけるのに成功
! 苦戦ながらとにかくクリアしました。



<雑感>

ウィザードリィの設定や雰囲気はよく再現されている気がします。

でもウィザードリィの魅力って「5階の魔物と戦ったとき、僧侶が石化して困ったよ
」とか「このあたりで経験値を稼いで転職したな」とかプレイヤーの数だけ冒険のス
トーリーがあるあたりがいいと思うのですよ。

本書はメンバーチェンジから宿の行き来まで強制イベントになっているので、この楽
しさがないのが非常に残念でした。

まあ原作と比較して考えなければ、これはこれで面白い作品とは言えます。



余談ですが、本書には出口も入り口もない隠れパラグラフがいくつかあるのです。

その中の一つには、“美青年の僧侶が主人公を禁断の世界にさそうシーン”が書いて
あって、ちょっと笑えました。本書を持っている人は気づいていましたか?
   
○ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)その2

先週からの続き。

冒険者一行はついに地下迷宮に降りました。
迷宮と言うだけはあって、簡単ながらも迷路になっているので、マッピングを始めま
す。スライムやディングなど下等な魔物と戦いながら探索しますが、経験値と金が存
在しないので、アイテム入手以外に魔物を倒すメリットがない。作成していくマップ
を参考に、不用な戦闘をなるべく避けます。地下1階を大体制覇したころ、強制イベ
ントで盗賊がリタイア。

リルガミンの街に戻ると新たに忍者が仲間に入りました。性格を善か悪から選べとあ
ります。ウオオォォォォ。善悪混合パーティは邪道! でも善の忍者など俺の美学が
許さん! 原作にこだわって、変なところで無意味に悩みます。結局“悪”を選択し
ましたが、やはりどっちでもその後の展開に影響はありませんでした。

地下2階に進みます。途中で1階に戻ろうとすると、主人公達が「もう必要ないだろ
う」などと言って戻れません。つまりここからは街にも自由に帰れなくなります。消
耗したヒットポイントはマジックポイントと引き換えに、(美青年の)僧侶が治療し
てくれます。でもこいつ、主人公を熱っぽく見つめるのでなんだか恐いです。早く宿
屋で回復したい。あ、そう言えば宿屋でも僧侶は主人公のベットに入ってこようとし
ました。追い出しましたけど。

一方、パーティ唯一の女性キャラ、エルフの魔法使いはヘビに締め付けられて喘ぐシ
ーン(イラスト付き)とか妙にお色気が多い。

なんとなく人気時代劇「水戸黄門」を連想しました。仲間のキャラクターについては
、どうも作者の趣味が全開している感じです。

そんな私の不安をよそに、冒険自体は地下3階・4階と普通に進んでいきます。魔物
以外にシュートや回転床のトラップに苦しみながらも“ダイヤモンドの騎士”の武具
を入手成功。

一旦リルガミンの街に戻りました。

宿に泊まって明日はいよいよ6階を探索。魔人ダバルプスの待つ最下層です。



続く
   
○ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士(双葉文庫)

「ウィザードリィIIIのゲームブックを進呈するのでクリアして冒険談を書け」

そんな挑戦状を受け、3週間ぶりにゲーマニ亭へやってきました山口プリンです。
こんな挑戦ならいくらでも受けまっせ。

原作を知らない人に説明すると、ウィザードリィは(6人パーティが基本で)冒険者
が地下迷宮の奥にいる悪い魔法使いを退治するゲーム。
ダンジョン探索型ゲームはこのウィザードリィが元祖なんですね。
自由度の高いキャラメイキングとシナリオが、今でも根強いファンを生んでいます。
最新作はもう別物ですけど。

(ちなみにウィザードリィIIIと言っても、冒険者みづつ殿が以前言っていたとおり
、双葉ゲームブックはファミコン版を元にしているので、本書のストーリーはPC版で
2番目のシナリオです。あーややこしい)

いい加減にこのあたりで、本題のゲームブックの話しに入りましょう。 

まずはシステム説明。ヒットポイント、マジックポイント、アイテム管理はパーティ
共有。主人公の武器以外は、装備品の概念がありません。驚いたことに所持金と経験
値もなし。

えらくバッサリと斬り捨てたルールです。ゲームブックであまり要素を詰め込めると
、プレイが煩雑になるのでしかたないかもしれませんが。

最初は主人公の戦士、それから盗賊の2人でスタートですが、ゲームが始まってから
すぐに他の冒険者達もパーティに参加して6人になりました。

パーティの職業構成は、戦士・盗賊・侍・僧侶・司教・魔法使いの固定です。キャラ
メイキングはウィザードリィの最大の魅力なので選択の余地がないのは非常に残念。

かろうじて各キャラの性格(善・中立・悪)は選べますが主人公が最初から善なので
、善人悪人の混合パーティは邪道!と、私のこだわりで善人だらけのパーティにしま
す。

これで準備はできました。いざダンジョンへ出陣です。



続く
   
○モンスターグルメベスト3

ゲームブックの世界にも食事はつきものですが、それはモンスターも同じ事。

逆グルメベスト3を作って見ました。



第3位 

人間(火吹き山の魔法使い・スパーブラックオニキス他多数)

モンスターの定番メニュー。特にグールには好評らしい。うれしそうに君のおしりに
かぶりついただの、この目玉がまた旨いだの、本当に美味しそうに食べる。



第2位

猫妖精ティルト(ネバーランドのリンゴ・ニフルハイムのユリ)

あなたは今晩のシチューに食べられてしまいました。

油断するとすぐ食べられちゃう主人公。強いのだか弱いのだかわからない奴。



第1位

ボビット(モンスター誕生)

持ち上げると骨も残さず、食べ尽くした。美味しいボビットのシチューに君は満足す
る。ボビットのやわらかい肉を想像して君はよだれをダラダラとながす。

とにかく食欲の描写が細かい。この美味に主人公のモンスターは理性もなくなるらし
い。

おかげでロード・オブ・ザ・リングを見て、ボビットが旨そうだなと感想を持ったの
は私だけだろうか。
   
○わけがわからないベスト5

 わけがわからない。頭が真っ白になる。
 人生の中には極限状態を越えた場面で、思考能力が停止することだってあります。
 ゲームブックでもそれは例外ではありません。そんなシーンベスト5を書いてみま
し た。

第5位
衛兵を倒したと思ったら、また衛兵が襲ってくる。それを倒したらまた衛兵が・・・
(王たちの冠/創元推理文庫)
*パラグラフの無限ループ。普通のゲームオーバーより、無力感に打ちひしがれる終
わり方です。
似たところでは、城砦都市カーレの願いの井戸で怒りにかられる展開が待ってます。

 第4位
 主人公のご主人様は猫の王子様。冒険の初めに御主人様の言うとおりにしたら、彼
はこたつに入ってしまいお話は終了。
 (ねこまんまの大逆転 無責任一代ねこ物語/双葉文庫)
*犬派の私にはこのゲームブックの真価を理解できませんでした。

第3位
 技術点10.体力点12の主人公が、技術点8.体力点6のモンスターに殺される
とか。
(ファイティングファンタジーシリーズ/社会思想社)
*格下の敵でも油断はできません。サイコロの神に見放される事だってあるのです。

 第2位
 過去にタイムスリップした時に母親と夜をすごして、現在に戻ったら兄貴が一人増
えていた。
 (バック・トゥザ・フューチャー/創元推理文庫)
*これはきつい!しかし自業自得です。

 第1位
 植物園で首なしの七面鳥の丸焼きを抱えているあなたに、ラグビーをしているピク
ミー親子が、それぞれ「パス、パス!おれにパス!」と叫びかけ、七面鳥が「お願い
・・・・・・このまま、やさしく抱いていて・・・・・・」とあなたにささやきかけ
る
 (ドラキュラ城の血闘/二見書房)
*わかりません!さっぱりわかりません!このあとも思考回路が爆発しそうな展開が
続いています。
この世界にはまると他のゲームブックには戻れないかも。
   
○人食いライオンを撃て!(大都社)

タイトルはGW中に古本屋で発掘した本。
漫画で152ページになるゲームブックです。
内容はイサムとニックとケイトと言う3人の冒険家が東アフリカで人食いライオンを
退治するお話し。
能力値とかアイテムは一切なし。
判断ミスをするたびマイナス点がつき、-10点でゲームオーバーです。

冒険をはじめるといきなりゾウが襲ってきます。
ニック「向かって来るのは1頭だけだ。撃ち殺そう!」19へ
イサム「じっとしてろ!そんなことしたら他のゾウが興奮する」34へ
じっとしていたら、ゾウは威嚇だけして立ち去りました。
その後もニックとイサムはことあるごとに意見が分かれ、そこで選択肢になります。
意見の対立は動物の習性やサイバイバルの知識に関することで、どちらかが正解。
間違うとマイナス点がついて正解の選択肢に移動します。(たまに話しが分岐する)

いやなんか単純で面白いです。短いので気軽にできるし。
今の子供達にもとっつきやすいかも。
アフリカマメ知識の勉強みたいで、小学生向けの学習雑誌を思い出しました。
ちなみにいまいち存在感が薄い、女性キャラのケイトですが泉にいくと入浴シーンが
拝めます。
(お約束ですね)

本書はチャレンジゲームコミックスと言うシリーズの第1巻らしいです。
巻末に続巻の予告があったので見てみると、
爆走1万キロバイクラリー「改造バイクがずらり勢ぞろい!強豪相手にキミは優勝で
きるか!?」
Loveハンティング「タイプの異なった女の子が6人。キミはどの子とニャンニャ
ンしてみたい!?」
このシリーズ・・・・・・どの購買層をねらっていたのだろうか。
   

○食事どき

過酷な冒険で安らぎのひととき。食事の時間。
体力ポイントも回復して一安心しますね。
そしてゲームブックの中には、ときどき

「戦闘中以外いつでも食事をしてよい。その度に食料を一つ減らし、体力○点回
復せよ」

なんていうルールがあります。これをみなさんはどう解釈していますか。
私は自分なりに、以下の制限をもうけています。

制限1.一度に1食しか食わない。2食目は時間が経過した描写がでるまで待つ
制限2.主人公がゆっくりしているシーンのみ食事可能

これは物語の雰囲気に浸るためです。
でも、ゲームバランスが難しいときはケースバイケースで制限をはずします。
このへんの解釈の自由さが、ゲームブックの魅力ですかね。
さて、みなさんはこんなときどうしますか。

・崖を登攀中に体力を消耗した場合。
・体力が1点しか残っていない場合。
・体力が8点のとき、村人に追われて体力が10点以上か問われたとき。

片手で崖にしがみつきながら食事をしますか?
一度に4食たべますか?
逃げ走りながら食事しますか?
   

○カルトクイズ(回答)

前号の答えです。

12・・・「魔術師タンタロンの12の難題」から
    私は持ってないんだなー。
40・・・「仮面の破壊者」で登場するある重要なキャラクター
    ネタバレなので説明略。
63・・・ゲームブック総合誌だった「ウォーロック」の最終刊が63号でした
    最後のあたりはTRPGの記事ばかりでしたが・・・。
99・・・「サムライの剣」で不名誉な行動を続けると、パラグラフ99で切腹
    アッパレ!
400・・・ファイティンファンタジーシリーズ大半の最終パラグラフ
    あっさりしたエンディングが多いですね。

いかがでしたか?
カルトすぎましたか?
それともゲーマニ読者なら簡単でしたか?
   

○カルトクイズ

“14”と言えば、何を連想しますか。
答えはブレナン。もしくはドラゴンファンタジー。
彼の作品では、死亡するとパラグラフ14へ強制移動させられますね。
このようにゲームブックおた・・いえ上級者は、あるキーワードを聞くだけで、
ゲームブックを連想することがあります。
ではこれから、社会思想社のゲームブックで関連のある数字を提示します。
あなたは全部わかりますか?

12
40
63
99
400

はい、正解はまた来週。
   

○初心者向きのゲームブック

今のゲームブック界は、PRして存在を知ってもらわない限り、ファンが増えな
いと思います。
では、まったくゲームブックはおろかTRPGも知らない人。
ゴブリンって何?指輪物語って何?と言う人に、どんなゲームブックが勧められ
るか。
勝手にランキングしちゃいました。

第五位 ラルハスの戦い(早川書房)
言わずと知れた人気大河小説、グインサーガのゲームブックです。
ルールは簡単だし、ファンなら興味をもつでしょう。
ストーリー的には物足りないかもしれませんが、世界観はばっちり再現されてま
す。

第四位 魔城の迷宮(二見書房)
挿絵だらけの迷宮ゲームブック。エキソジックな町の雰囲気がいい。
単純に迷路ゲームとして楽しめるので、抵抗なくプレイできるはず。
難点は、なかなか入手が困難な事。

第三位 君ならどうする食料問題(社会思想社)
いまどきゲームなんて・・・と素直じゃない人。
またはちょっと社会派は人には、これをそっと差し出しましょう。
たっぷりどっぷり、世界の食料問題について頭を悩ますことでしょう。

第二位 チョコレートナイト(創土社)
この中では、ちょっとルールが煩雑な方ですが、パズルゲーム感覚で楽しめます
。鈴木直人先生の楽しい文体も魅力です。
なにより、新刊なので比較的容易に入手できるのがポイント高いです。

第一位 バック・トゥザ・フューチャー(創元推理文庫)
有名映画が原作でつかみはOK。ルールもシンプルかつよく出来てます。
映画でマーティの行動に不満をもった人が、今度は自分の好きなように行動でき
るのです。
実際に何人にも読んでもらいました。本自体あまり読まない人間からも、好印象
を得ています。
絶版だが、比較的手に入りやすい作品。

いかがでしたか。まあ、お遊びなので気軽に見ておいてください。
   

○私はなぜ、復刊ドットコムに、「展覧会の絵」を申請したか?

展覧会の絵  (東京創元社)

カバーが擦り切れてセロテープで補強した程好きです。
なぜなら、
「展覧会の絵」と言う音楽を上手に本に表現しているのが好き。全体に幻想的で
ちょっとさみしい感じが好き。ルールは簡単で、物語中に覚えるのが好き。12
個の誕生石を集めていくのが好き。一つ一つの絵が違う世界で、いろんな冒険が
できるのが好き。それが一つ一つ、いろんなタイプのゲームブックになっている
のが好き。武器が琴が生み出す音色なのが好き。見せ場=戦闘シーン、じゃない
「和解の旋律」が好き。でも戦闘でかっこいい、「戦いの旋律」が好き。不思議
な音色に惹かれるから、「魔除けの旋律」が好き。必ず琴の弦が壊れて終了する
のが好き。

と、この本は通常のゲームブックに比べて、特徴いっぱいなのです。
次は、プレイした冒険の絵一枚ごとの感想。

「侏儒─地の精」……記憶喪失の主人公と言う謎めいた始まりが好き。
「古城」    ……序盤から謎めいた城で、砂の王と対決する緊張感が好き。
「チュイルリーの庭」……話し掛けただけで、全部の持ち物をスッちゃう女が嫌
い。
「ビドロ─牛の群」……ミノタウルスと対峙する、ギリシャ神話じみた展開が好
き。
「卵の殻をつけたひなの踊り」……いきなり小鳥になって人生やり直すのが好き
。
「サミュエル(後略)」……兄弟喧嘩の仲裁と言う、対話中心なのがゲームブッ
クには珍しくて好き。
「リモージュの市場」……市場で買い物するのが好き。
「地下墓地」……あやしげな墓地で、いきなり迷うのが好き。
「バーバ・ヤーガと(後略)」……最後に、ゴーレムの誕生石を取って
、差引き損していた事に気づくのが好き。
「キエフの大きな門」……エンディングが本気で泣けるのが好き。

結論。「展覧会の絵」が好きだから復刊希望をしました。
読んでみたい方はぜひ、復刊ドットコムで投票をお願いします。
   

○怪談学園プレイレポート2

怪談学園 水絵のゴーストバスターズ (双葉社) 後編
(よく読んだら、主人公の水絵ちゃんは小学6年生だそうです)

再挑戦するが、その後も音楽室で2度飛び降りた私。
無念ながら、ものおじしないB型人間になって音楽室を突破。
(注:後でチェックしたら、O型で不器用でも、ちゃんと抜け道があった)
次々と襲ってくる幽霊達。
理科室で顔がただれた女の子。
トイレの花子さん。
階段で突き落そうとたたずむ謎の影。
寂しくて子供達をさらう、校庭の大木。
・・・なんだかベタベタだぞ。

それでも怖がっていると協力者登場。
それは、幽体離脱中の男の子、久太郎君。
この異常現象を止めないと、彼は蘇生できません。
やがて、幽霊達を登場させた悪人が登場です。
さあ、妹を救え、仏像を運べ、冥界道の開通を阻止するんだ。
でもわたし、久太郎君がちょっと気になってきたの。
・・・やはり少女小説に、この展開は必須なのだろうか。

一度、日本兵達にさらわれて終了したものの、他は大体順調に進める。
悪人との戦いを越え、見事封印成功。
ありがとう久太郎君、また合えるよね。
そして翌日(ネタバレ自主規制)。
HAPPY END

微笑ましい(?)展開に、ニヤニヤ笑いながら読んでました。
とは言え、行動の自由度が高く、意外と丁寧に作られています。
少なくとも同社のファミコンシリーズより、出来がいいです。
従来ファン向けとは正反対の、可愛い絵と文章の少女小説ゲームブック。
今では、ゲームブック界でも珍品扱いとは、少々不遇かもしれません。
   

○怪談学園プレイレポート

思い出話しばかりでは現役ゲームブッカーとは言えん!と気づきました。
ペパーミントゲームブックシリーズ(注1)に初挑戦です。


怪談学園 水絵のゴーストバスターズ (双葉社)

主人公は小学生(高学年かな)の女の子。
夏祭りの途中で忘れ物に気づき、友達と妹の3人で夜の学校に足を踏み入れると
言うストーリー。
美少年に恋する話しとかじゃなかったので、ちょっと安心する。

まずキャラクターメイキングですが、この本はサイコロを使用しません。
女の子向けらしく、雑誌でよくみかける性格診断チャートで、好奇心、器用度、
運動値を決定。
次に夏祭りに来ていたので、金魚やワタアメなどから所持品を選びます。
なんかパンタクル2で、ハンカチとチリ紙を持って冒険にいくメスロンみたいで
す。

さて、冒険が始まり夜の学校にそっと進入します。
すると誰もいない音楽室から、ピアノの音が聞こえくるではありませんか!
キャーーーーーーーと逃げていると、妹とはぐれ、友達は家に逃げ帰ってしまい
ます(注2)。
妹を探しに一人で音楽室に戻ると、無人演奏ピアノが登場。
天上から滴る血で「展覧会の絵」(注3)をひきながら、精神攻撃をしてきます
。
あなたの血液型は?と選択肢。
ここで、アクシデントに弱いO型(と書かれていた)の私はパニック。
ワタアメで滴る血を止めようとするが、「器用度B」なので失敗。
そのまま窓から飛び降りて、ゲームオーバーです。

クリアなるか?以下次号。(えっ)

注1:少女小説をベースにした女の子向けゲームブックシリーズ。
注2:こらこらっ。学校に来たのは、あんたの忘れ物のせいだろ。
注3:一部ゲームブッカーに好評のクラシック。
   

○変り種ゲ−ムブックの思い出

手軽にできる絶体絶命(早川書房)

ウォーロック13号でこの本が「不条理なゲームブック」と紹介された当時は、
興味がなかった。
その後、原作者である火浦功にはまっていた時期があって、その時さんざん探し
ても見つからずじまい。
そして現在はなぜか2冊所有している、因縁の本です。

ちなみに、原作である「みのりちゃんシリーズ」は、常識が通じない小説だ。
主人公がマッドサイエンテストの少女という設定はまだ良い。
この世界では“お弁当用にウィンナーをタコさんに切っていると爆発する”こと
があっても“不思議ではない”のだ。

で、ゲームブックでは原作と同じく、唯一のまとも人である記者、山下さんの視
点で進める。
喫茶店でフルーツパフェにするかチョコレートパフェに迷ったみのりちゃん。
その場で「選択機」なる装置を製作!してしまう。
これが誤作動を起こして、いろんな次元を旅することになってしまうのだ。
さっきまで宇宙船にいたかと思えば、つぎの瞬間マファイアに銃を突きつけられ
、気がつくと賭博上で着物をきたみのりちゃんがいるといった具合。
いろんなシーンがぶつ切りになって、くるくる状況が変わる。
どうやったら元の喫茶店に戻れるかなんて“考えるだけ無駄”なのである。
ひたすら巻き込まれ、極限状況を楽しむ。そんなゲームブックだった。
   

○林友彦作品の思い出(2)

「ウルフヘッドの誕生」
最も、マニア向けと思っている作品。ルールの難しさは半端じゃない。
でも見事にはまってしまった。
この箱庭世界が愛しくてならんと言った感じ。
仲間が一人死んだだけでも気に入らず、一からやり直したり、とにかく時間をか
けた。
キャラクターでは、役に立たん“火竜のアクセル”が好き。
出来が悪いほどかわいいと言うか。

「ウルフヘッドの逆襲」
単調迷路でなかったのでホッとした。
後半のドトウの展開は大盛り上がり!
でもラストは肩透かし。残念。

この2作は「誕生」はウルティマ。「逆襲」はウィザードリィの印象でした。
林友彦さんとTVゲームは、切っても切れん感じです。
   

○林友彦作品の思い出(1)

調子にのって、今度は林友彦作品の思い出をつらづらと。
例によって記憶だけを頼りに書くので、間違っていたらご免なさい。

「ネバーランドのリンゴ」
本書の厚さに抵抗はあったものの、独特の世界観に惹かれて購入。
とは言え初回プレイでは、開始して間もなく地下道で砂の雪崩れによって蜃気楼
城に潜入。
途中で耳の良い門番に捕まるが、金の鍬で脱出。
殆どのイベントをすっ飛ばして、ボスを倒してしまったのでエスメレー?誰それ
?な感想でした。
本当の意味でクリアしたのは、「ニフルハイムのユリ」の後です。

「ニフルハイムのユリ」
自由度の高い、コンピューターRPGと言った印象です。
でもお気に入りの世界観はしっかり継承。
少しずつイベントをこなして目的に近づく感じが、冒険していました。
長編ゲームブックの中で一番好きな作品です。

この2作の不満点は、主人公が強くなりすぎて後半の戦闘がだれてしまう。
後半の迷路が単調でさらにだれてしまうことです。
本をうっかり落としてパラグラフを間違え、ワープしたことに気づかないのもし
ばしば。
後、「ニフルハイム」は「ネバーランド」で覚えた魔法を継承できたが、それが
生かされてなかった。
呪われたトロールをキスの魔法(本来の姿に戻す効果)で救えなかったのはなぜ
?

「ネバーランドのカボチャ男」
うーむ。
「ニフルハイム」とストーリーが繋がっていないのが、ちょっと。
ボードゲームと言うのも、腰据えてやらないとできないのが、また難点。
巻末のクイズ集だけ友達と楽しみました(笑)
   

○ゴールデン・ドラゴン・ファンタジーの思い出

ゴールデン・ドラゴン・ファンタジー系の紹介をしていたので、このシリーズの
思い出をば。ただし本書が手元にないので記憶曖昧。

「吸血鬼の洞窟」
購入理由は、こずかいが少ない中で、これが一番安いゲームブックだったから。
ストーリーも短いし、難易度も低いから何度もやったことがある。
このくらいの軽いゲームブックが沢山読みたかった。

「シャドー砦の魔王」
本屋でゲームブックを見かけなくなった頃、古本屋で購入。
典型的なストーリーと世界観だったけど、その分
ゲームブックって面白いなと久しぶりに思い出した作品。
でも、最後の戦いで、サイコロ運悪く3度も敗れ、結局クリアしていない。

「炎の神殿」
友達から貰ったんだけど、難しい。全然進まない。
強力なサイコロ運がないと厳しい気がする。
復讐が目的の為か、この作品だけ主人公に過去の設定があった。

「失われた魂の城」
シリーズ中、一番好き!
悪魔に囚われた魂を救いにいくと言う、ドラマチックな使命が気に入って購入。
前半はある程度自由に悪魔退治の品を集め、
後半の悪魔の城でうまく使用できたときは、してやったりの爽快感があり。
ゲームバランスもちょうど良かった。

「ドラゴンの目」
バルサスとかソーサリーも知らなかった当時、魔法システムが気にいって購入。
死人返し、とか炎のトラ、とか使うのが楽しかった。
サンゴの体をしたミューとか、一味違う敵が印象的。
ちなみに、これもクリアしていない。
ボトルシップや黄金のリンゴが手に入らないんです。

「ファラオの呪い」
なんとなく購入(笑)
ファラオの墓にいくまで、いろんな道筋があった前半が好き。
エキソジックな街の雰囲気がいい。
この頃、FFシリーズに挑戦して、クリアできないゲームブックが続出。
この作品でクリアしたときはホッとした。

共通して言える特徴は、簡単なルール。
ちょっと息抜きにできるゲームブックって、このシリーズの長所ですね。
   

初版公開:2002年12月27日 最終更新日:2002年12月27日
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