遍くところに将棋を


 将棋を気軽に始めようと思った人がいたとして。ちょっと試したいだけなんだけれどわざわざ数千円も出して将棋ソフトを買うほどでもない。だからといって、将棋倶楽部24へいって無料対局をしようとしても、初心者過ぎて気が引ける、相手の迷惑になる、なんて思う人がいるかもしれない。そんな人のために、フリーの将棋ソフトを供給できないものだろうか。

 できれば、日本将棋連盟が配布するような感じで。ルールを教えるモードと、対局を楽しむモードと二つを用意して、その他の華美な機能はオールカットする。ソフトのレベルは、市販将棋ソフトの最弱程度で十分で。そんな機能のソフトを、フリーで、極力すべてのOSや市販ゲーム機に提供する。そうすることによって、将棋に触れる機会を少しでも増やすのですよ。

 実際遊んでみて面白ければ、熱中してすぐに卒業するでしょうから、そうしたら、ネット将棋なり、市販将棋ソフトで遊んだり、道場に行ったり、将棋本を手に取ったりと、次の段階に進む人がいるかもしれない。そうなればしめたもの、です。フリーだったら、気軽にダウンロードして、暇つぶしに遊んだりする人が出るかもしれない。それを見て、興味を持つ人が増えるかもしれない。まあ「かもしれない」ばかりですけれどね。

 この方法の優秀なところはね、一回作ってアップロードしちゃえば、あとはなーんにもしなくてもいいってことなのね。いや、メンテナンスとかバージョンアップとか必要なんだけれど、それ以外のコストが掛からないんですわ。一度評判になれば、あとは勝手に利用者が増えるはず。例えばiアプリにしたって、思い切ってダウンロード代のみにしちゃえばいいんですよ。NSNを維持するより低価格で普及が進むと思います。ただし、この事業は即効性がなく、利益がすぐに出るというものではありません。しかし、将棋人口を増やし、将来に向けて利益がでるような環境作りをする、という意味で非常に有効であろうと考えます。

 昔は家庭に将棋盤がそこかしこにあって、自然とルールを覚えたりしたものですが、その「どこにでも将棋がある環境」づくりをネットを使って実現すると、まあこういう訳ですね。

 将棋ソフトだって、ソフトメーカーから古いバージョンを貰ってくれば良い話ですから、あっさり実現できるんじゃないかと思うんですけれどね。如何でしょうか。


TOP将棋戯言前の戯言次の戯言
初版公開:2003年9月20日 最終更新:2003年9月27日
Copyright © double crown
double crown(E-mail:doublecrown.under@gmail.com)
http://doublecrown.under.jp/
http://doublecrown.under.jp/shogi/0137.html