老人にも普及を


 小学生のように小さい頃から将棋を指す習慣を植え付けて普及を狙うのも手だけれど、もちろんそれだけではダメなわけで。どの世代にも満遍なく受け入れられたほうがいいに決まってます。この先、高齢化社会が本格化し、暇なご老人がますます増えてくるのですから、ここは一つ、ご老人に将棋を普及するのは如何でしょう。すべての老人が、趣味を持っているわけではなく、老後何して生きようか悩んでいる人も多いと聞いています。しゃにむに働いて定年を迎え、振り向くと自分には何にも趣味なんてない、仕事が趣味だった、なんて人の割合は、そうですねえ、7割ぐらいあるんじゃないですか。

 老人に勧める理由はいくつかありますが、第一になんと行っても彼らには暇な時間がたくさんある、ということです。ですから暇つぶしに最適なんですね、将棋は。第二にコミュニケーションツールとして使えるわけですよ。盆栽をいじって自分の世界に没入するなんていう趣味もありますが、人間、そうはいっても人恋しくなるものですから、そういった点でよいのではないかと思うんです。あまり共通点のない孫や若い世代の人間と、将棋のルールさえ知っていれば容易に触れ合えるのですから、若返りなんてのも期待できます。さらに発展すると、将棋道場、というよりもサロンですね、目的もなく、ただなんとなしにいろんな人が出入るできる場所で、交流するための一つの手段として、将棋なんていうのもありかなって思います。将棋にかぎったことじゃないですけどね。

 第三には頭を使うので、ボケ防止といった効果も期待できるんじゃないかな、と。将棋指すからには、勝ちたいのが人情です。一生懸命考えますから、脳細胞へのよい刺激にもなるでしょう。そういった意味では老人向けの将棋大会なんていうのも大いにありです。大会優勝、という目標があればより将棋熱も上がるでしょう。そして僕は第四に、将棋戦法大辞典という大仕事を、将棋好きな方にお願いしたいのですよ。時間もあるし。てなわけで、将棋を大いに楽しんでくださいね、先輩の皆様方。


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初版公開:2003年3月1日 最終更新:2003年3月8日
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