オムニバスアルバム

double crown

 個人全集ていうのはあるんだよね。もちろん棋譜集のことなんだけどさ。毎コミからは大山康晴全集が出ておりますし、谷川浩司に至っては年度ごとに出しておりますね。しかしそういう本は超一流棋士にしか出すことができないのが現在の流通事情であったりします。個人的にはね、中田功三間飛車名局集が欲しいね。佐藤王将も絶賛の華麗な捌きを堪能したいものです。他には福崎振り穴名局集、屋敷の名局集とか面白いと思うんですよ。この間、屋敷の自戦記本「屋敷伸之の将棋 茫洋」を読んだのですが、才能ありすぎです。しかもドラマチックで寄せなんて呆れるぐらい強い。屋敷の場合、マキシマムの強さは凄いのだけどムラがあって常には発揮できていない。そういう人間臭いところって魅力だなあと思ったりしますね。福崎の穴熊も同様です。

 とまあ、そういう個人集もありとは思うんですが、もっとマニアックな選局で将棋を楽しみたいことがあるわけですよ。個人全集だと凡局もあるわけですし、そういうのは見なくていいんですよね。ですから個人枠、戦法枠、タイトル戦枠、いわゆる名局枠ではなく名捌き集とかポカ集とか欲しい。あるいは戦法絶滅の瞬間集や、新戦法誕生集なんてのも面白い。絶局集や、地方棋士集なんてのもありかな。その際ポイントになってくるのは、どういった将棋を選択するかという選者の能力です。こういうひねくれた選別を行うとなると機械的にはできませんから、時間もかかるし棋力も必要となってきます。大変な重労働でしょう。コメントの付け方一つで印象も代わってきますからね。誰がやってくんないかなあ、そういう道先案内を。


TOP将棋戯言前の戯言次の戯言

初版公開:2002年5月25日 最終更新日:2002年6月1日
Copyright © 2000-2002 by double crown. All rights reserved.
double crown(E-mail:doublecrown.under@gmail.com)
http://doublecrown.under.jp/
http://doublecrown.under.jp/shogi/0079.html